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    幻の黄金時代 オンリーイエスタデイ'80s

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    遅ればせながら、西村幸祐著、「幻の黄金時代 オンリーイエスタデイ'80s」を読んだ。
    80年代というのは、日本が主として経済面で大躍進し、絶頂期にあったデケイドである。その最終形が80年代後半から90年にかけてのバブル景気である。
    80年代、私は前半を学生として、後半を社会人として過ごした。
    就職は景気が良かった割には苦労したが、その苦労は今の学生たちのそれとは比べものにはならない。危機感が極端に希薄だった私は、就職活動で大幅に出遅れ、大学4年の秋にようやく内定をもらったぐらい。しかし今の時代なら、確実に就職浪人である。

    80年代というのは、極端に言えば何も考えずに生きていればいい時代だった。
    カネは自分には転がり込んで来なかったものの、確実に天下をまわって、一般社会にはリストラ、経費節減などという概念すらなかった。
    だから、なんとなく生きていればそれなりに楽しい、楽観的な時代だったのである。
    バブルと言ったところで、まだ駆け出しの自分には直接的な恩恵はなく、ただひたすら仕事が忙しく、終電まで仕事をして疲れ切って帰宅し、翌朝また出勤する。週末はぐったりして家で休養する、という日々だった。
    ただ、そんな日々を過ごしつつ、若気の至りを差し引いても、将来に関する不安はなかった。

    ところが、そんなノンポリで何も考えていなかった自分のすぐ傍で、その後の日本を運命づけることがいくつも起こっていた。
    西村氏は、その絶頂期である80年代に起きた様々な事象を検証し、今の日本経済、そして日本社会の歪みの元を探り出す。
    大前提は、歴史の連続性である。
    その時起きていた事象は、単なる一過性のものではなく、必ず将来に起こることへの因果関係の起点となり、必然的に影響を及ぼす。
    その因果関係の起点となったものは、当時はほとんど大事とは認識されていなかった。
    因果のもとであると意識、認識をしていなかったために、その場しのぎの対症療法を重ね、将来に渡る悪影響を長引かせるのである。
    そんな事象がいくつも出てくるところが、この本の面白さだ。

    著者が述べる端的な例は、反日の芽生えの件だ。
    1982年の、マスメディアによる教科書検定書き換え誤報事件に端を発した問題が、「加害者としての日本」という立場を生み、支那、朝鮮の異常な反日エネルギーのもととなる。それが宮沢喜一の近隣諸国条項という特アへの譲歩に繋がる。
    この宮沢談話は、特アの反日エネルギーを中曽根首相靖国神社公式参拝への非難へ向かわせ、同時に村山談話、河野談話への布石となったのである。
    戦後レジームを最も見えやすい形で表現する事象である。
    戦後レジームとの決別を宣言して誕生した安倍内閣は、約四半世紀も前に起きたこの教科書誤報事件から連なる悪魔の体制のど真ん中に身を投じたようなものだ。
    1982年のひとつの事象が、2007年の米下院の「いわゆる従軍慰安婦問題で日本を批判する決議書」に繋がり、安倍政権を退陣に追いやり、いまの特アの強硬な対日姿勢の出発点となっていた。
    言われてみれば当然のことと腹に落ちるのだが、こうも繋がってしまうことを、当時を生きたほとんどの人が看過してしまっていたのではないか。

    80年代は、昭和天皇の崩御と、昭和の終わりという、劇的な幕切れを迎える。
    実は私には、この昭和天皇の崩御にまつわるあまり思い出したくない思い出がある。
    1989年1月7日に天皇が崩御、そして大喪の礼(天皇の葬儀)が、元号の変わった平成元年2月24日に決まった。
    当然ながら喪に服す日であるから、その当日金曜日は休日となった。
    ところが2月24日が休日に指定されてすぐ、勤務先の旅行会社の電話が騒々しく鳴り始めた。多くの国民が、天皇への弔意ではなく、休日を利用した海外旅行の予約という、我欲に走ったのだ。
    当時私はノンポリで、どちらかというと中道左派的な思想をもった愚かな若者だったが、そんな私でもその現象は寂しく、少々腹立たしいものだった。
    皇居に並ぶおびただしい弔問の列の裏で起こっていたこういう事象は、決して自分の記憶から消し去ることはできない。

    1970年に江藤淳が、戦後民主主義を「ごっこの世界」と呼んで批判し、警鐘を鳴らして以降、その後の10年にさして学ばず、そのまた後の80年代を浮かれポンチで過ごしたのが一般的日本人であったのかもしれない。
    本書は、言うならば直近の日本現代史における因果応報の解説書であるのかもしれない。
    大東亜戦争に突入した直後、“天才”大川周明は、日本とアジアを取り巻く欧米帝国主義国の横暴を米英東亜侵略史に口述した。一級の歴史書である。大川の名著同様、本書は、今生きる日本人が、共有する昭和から平成という時代の流れを紐解く上で、格好のテキストとなるだろうと思う。
    そして、今の世に生きる日本人が、将来に禍根を残さないために行動する上で、ヒントになる一冊であると思う。



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    2 Comments

    通りすがり

    外国人参政権付与 民主議連が活動再開へ

    外国人参政権付与 民主議連が活動再開へ
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120525-00000508-san-pol

    マニフェストに書いたことはやらず、
    マニフェストに書かなかったことはやる。
    とんでもない話です。

    通行人

    No title

    またですか・・・

    ビザの緩和に帰化要件緩和
    永住権や国籍の安売りも
    民主になって着々進んでます

    ちなみに
    事実上参政権を認めている自治体
    http://p.tl/mHSy

    市民が知らない内に、
    続々と国が売られています。

    • 2012/05/31 (Thu) 18:11
    • REPLY

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