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    ブータン国王のスピーチが日本に投げかけたもの 2

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    拙ブログのエントリー「ブータン国王のスピーチが日本に投げかけたもの」は、お陰さまでTwitterのツイート、Facebookのいいね!ボタンが、ブログとBLOGOSを合わせ、共に1000を超えました。
    (※ 現在はBLOGOSのリニューアルでその数はリセットされています。)
    まぁ、拡散の理由が記事の内容ではなく、ブータン国王のスピーチ内容が素晴らしかったからという実情は容易に想像が付きますが(笑)、数そのものはこのへなちょこブログでは通常考えられない数字です。
    ありがとうございました。

    で、ツィートされた方々のコメントを読んでみると、乱暴ながらおよそ3通りの反応に分かれるようです。
    1. ブータン国王のスピーチが素晴らしく、感激した。
    2. 一川大臣ら、宮中晩餐会を欠席した議員の振る舞いは同じ日本人として恥ずかしい
    3. 日本人の誇りを再認識

    ワンチュク国王のスピーチは、ある意味で、日本人に覚醒をもたらしたともいえます。
    上記3に類似する傾向として、少なくない数の方々が「日本って誇れない国だと思ってたけど・・・」というような感想を吐露されていました。
    こういう正直なコメントを見ると、少しずつではあるものの、日本人が変わりつつあるのかなという印象を持ちます。

    かつて、日本の海部首相(任期1990年2月~1991年11月)がアジア諸国に謝罪外交を展開した時、中韓らを除く当のアジア諸国から批判が出ました。「謝罪など必要ない。」と。
    「日本は植民地主義を打倒するために戦ったのではないか。戦争に負けたからといって、その戦争で自らが掲げていた理想ま否定するのは無責任ではないか。」という趣旨です。
    これが何を意味しているかというと、「先の戦争を反省しない日本に対して警戒心を持つアジア」という、当時も今現在もマスコミが垂れ流す構図が崩れるとうことです。
    アジア諸国が日本に抱く感情というのは、決してそんな単一的、かつ平面的なものではないのです。

    例えば、東條英機という人がいます。
    世論全般的には、日本を戦争に導いた極悪人というイメージでしょう。
    この人の敗戦責任を否定するものではありません。
    ただ、この政治家・軍人が、もともとは日米開戦派であったにもかかわらず、最終局面においてはその開戦を阻止しようと奔走したことを、いったいどのくらいの日本人が知っているでしょう。
    大本営政府連絡会議という国策を決定する会議で開戦が決定し、それを昭和天皇に上奏(報告)する際、東條は号泣したといいます。
    外交による対話での解決を望まれる昭和天皇の御意志に沿えなかったことに対する涙とも言われています。
    別に東條という人を称えるつもりはないけれど、氏に対して極悪人というイメージを持っていた方は、どう思われるのでしょう。

    例えば、東日本大震災に寄せられた、おびただしい数の国からの支援。
    とりわけ、台湾からの200億円を超える義捐金。
    何故その台湾からかくも大きな支援を得られたのか。
    何故台湾の方々が、日本人の苦難を自分のことのように捉え、支援の手を差し伸べるのか。
    台湾の大地震のとき、日本が支援をしたので、そのお礼?
    勿論それもあるでしょう。
    ただ、そのことだけでは、とても全体像をつかむことは不可能です。

    多くの答えは、現代史にあります。
    しかし、日本の学校では現代史を教えません。
    勿論全ての教育機関がどいうわけではないものの、“教えたとしても、日本はかつてこんなに悪いことをした”、“アジア諸国を侵略して多くの人を殺した”などと、子どもたちに贖罪意識を刷り込むことにエネルギーが費やされる傾向が指摘されています。
    こういう教育を受けた子どもたちが、日本を誇れるわけがない。
    教育やマスメディアに「日本は悪い国」と洗脳され続けてきた人たちが、米タイム誌の調査による「国際イメージ」で、日本が4年連続世界1位になっていることを知ったとき、喜びとともに多少の違和感を持つかもしれません。
    教育現場やマスメディア等が提供する硬直化した戦後史観というものの悪しき部分です。

    疑問をもったら、江藤淳の「閉ざされた言語空間」を読んでみてください。
    戦後のマスメディアや教育の変節の始まりを知ることができ、謎は8割がた解けます。
    西村幸祐氏の「メディア症候群」で仕上げをすれば、いうことありません。

    台湾からの多大な義捐金、ブータンのワンチュク国王のスピーチ。
    今迄メディアが伝えてきたこと、学校教育が教えてきたことではどうしても説明できないことが、今起こっているのです。
    国王のスピーチがもたらしたのは、そのような意味でも大きいのです。



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    10 Comments

    牛肉麺

    さかさまだわさ

    犬は日本人、豚は支那人の象徴です。支那人にとって豚は幸福の象徴で、ってよく調べて書いてね。
    「犬が去って豚が来た。」というのが一般に戦後の国民党支配に対する批判でないの~。さかさまに書いてあるなら出典明示してね、初耳だから。
    でもね、犬が支那人を代表するというのは前代未聞だけど。真奇怪~

    やす@管理人

    Re: さかさまだわさ

    これはこれは、失礼しました。
    ご指摘通りです。
    該当部分は削除しました。

    • 2011/11/22 (Tue) 15:38
    • REPLY

    羅漢

    東条英機は「極悪人」以前

    戦争犯罪に関しては多くの見方が有ると思いますので、それに関しては次の機会を待ちます。しかし恥晒しである事には左翼・右翼に関わらず共通の認識なのではないでしょうか。
    東条英機は旧軍の中枢に有り、戦陣訓を出した張本人とも言えるに関わらず、ピストルでの自決に失敗(自分はパフォーマンスだと考えますが)し、虜囚の辱めを受け、連合国軍の手術と治療で生きながらえたのです。軍法の上と考えられていた戦陣訓で一体どれだけの人間が命を落としたのか。乃木希典の薫陶を受けた阿南大将( 先帝は親しみを込めて「あなん」と呼ばれたそうです)は潔く腹を切り、介錯をも拒まれたにも関わらず、です。
    上記の理由により自分は東条英機は恥晒しと考えるのです。

    • 2011/11/22 (Tue) 19:27
    • REPLY

    No title

    まず、子供以前に、大人ですら誇れていない。

    • 2011/11/22 (Tue) 23:57
    • REPLY

    蘭月

    No title

    初めまして。
    コメントするのは初めてですが、いつも参考にさせて頂いております。

    今回のワンチュク国王のスピーチは、誇りを見失った日本国民への問い掛け、というよりは、もはや「目覚め」を促すものと言っていいかと思いました。
    少し遅ればせながら、私も自らのブログでこのスピーチに関してエントリを起こそうと思っています。
    つきましては、貴ブログのスピーチ全文をお借りしたく、お願い申し上げます。

    今後も、やす様の力強いエントリを楽しみにしております。また、おおいに勉強させて頂きます。

    羅漢

    日本人の誇り

    八百万の神の住まう八州を穢して何が誇りか。半永久的に穢れたこの地で宿業と共に生き抜くのみ。
    そして国賊、正力松太郎と中曽根に断罪を。

    • 2011/11/23 (Wed) 21:29
    • REPLY

    やす@管理人

    Re: 東条英機は「極悪人」以前

    私は東條という人を賛美するつもりもないし、ここで東條論を展開するつもりもないです。
    戦陣訓は私も真っ向否定しますが。
    拙稿の趣旨は、マスメディアや教科書が伝えてきた歴史が、歴史の僅かな一片であって、そのすべてではないということです。

    • 2011/11/24 (Thu) 17:49
    • REPLY

    やす@管理人

    ご自由に

    蘭月さま

    コメント有難うございます。
    転載はご自由にどうぞ。国王のスピーチ部分は、私もコピペしたので(^^ゞ

    • 2011/11/24 (Thu) 17:50
    • REPLY

    蘭月

    No title

    >やす様
    わざわざ拙ブログまで来て頂き、ありがとうございました。
    早速、転載させて頂きました。

    やす様の思想信条にたいへん共感し、拙ブログのリンクに、やす様のブログを追加させて頂きました(笑)。
    ご迷惑であれば、お手数ですがその旨をお知らせ下さい。宜しくお願いします。

    羅漢

    教科書に検定は

    自分は不要だと思います。歴史の教科書は主と副の二種使用して多面的な視点を養う事が大切だと思います。

    • 2011/11/25 (Fri) 20:53
    • REPLY

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