高市早苗氏が自民党内のバカ発見器となる日

岸田首相は本当に国民から嫌われてしまったのかもしれない。読売新聞が実施した11月度の世論調査で、岸田内閣の支持率は内閣発足以降最低の24%となり、は前回調査から10ポイント落とした。不支持率は62%で、前回調査の49%から13ポイントも上昇。不支持率は支持率の約2.6倍だ。
最も興味深いのは、読売の24%という支持率が、「数字が低く出がち」と言われる時事通信の調査の21.3%とそれほど変わらないところまで落ちたという事実だ。加えて、「数字が極端」と言われる変態新聞の調査結果である21%ともほとんど変わらない。厳しいというより、相当「ヤバい」状態だと見ざるを得ない。鈴木財務相など、「経済対策の意義、ねらいが国民に十分に伝わっていない、心に響いていない状況だ」と述べたそうだが、首相の経済政策の梯子を外しておいて、どの口で言うのかと、呆れシカ感じない。
さてそうなってくると、自民党の党内政局が本格化するのは時間の問題だと思われる。定額減税を盛り込んだ頼みの綱の経済対策も、読売の調査では「評価しない」が66%。打つ手が見当たらない。自民党議員や派閥がポスト岸田を念頭に置くようになるようなタイミングで、新たな議連「『日本のチカラ』研究会が発足し、勉強会を開いた。そのコアメンバーに高市早苗氏がいたのだから、雑音も大きくなる。
この議連の呼びかけ人は山田宏議員だが、初の勉強会の日の朝、山田氏と朝食をともにしていた数量政策学者の高橋洋一氏は、山田氏の携帯電話が鳴りっぱなしだったと明かしている。山田氏は高橋氏に「やめろ、やめろって凄いんだよ」と、党内から圧力がかかっていたことを打ち明けた。党内の少なくない議員連中が、この勉強会を潰そうと躍起になっていたことがわかる。
私も少々煽りすぎたのかもしれないと、多少反省をしているのだが、高市氏はもとから、この勉強会を次期総裁選出馬への足掛かりにしようと考えていたのではないという。「岸田内閣で閣議決定した『国家安全保障戦略』に記された理念を掘り下げる事を目的とした議員連盟」だとし、「現職閣僚が担務外の政策を同僚議員と一緒に勉強する事の何が悪いのか、意味が分からん」とXに投稿し、岸田内閣に反旗を翻すどころか、内閣の方針に従って、その戦略を党内に浸透させようという意図があったということなのだろう。
だが、高市氏の腹の虫はこれだけでは収まらなかったと見える。次に来るポストは辛辣だ。
先輩政治家のお通夜に出かけるギリギリの時間帯に純粋に勉強をしに来られた議員の氏名や派閥名を晒して政局扱いにした一部記者にも憤慨しましたが、テレビ番組で政府与党の批判をしたり、本会議場で総理の批判をされた方々に、まるで私が謀反を起こしたかの様な発言をして頂きたくはありません。
— 高市早苗 (@takaichi_sanae) November 19, 2023
「本会議場で総理の批判をされた方」というのは、間違いなく、自民党世耕幹事長のことである。世耕氏は件の勉強会について、高市首謀の倒閣準備という意味を込めたように、「現職閣僚が、こういう形で勉強会を立ち上げるのは、私はいかがなものかというふうに思っている」と、高市氏を批判した。問題を複雑化させることによる「高市潰し」のように見える。
安倍総理が総理を辞して清和会に戻り、会が名実ともに安倍派になる際、安倍総理は高市氏を清和会に復帰させようとした。それに猛反対したのが、いまの清和会の中枢にいる議員連中だという。だから、反高市は世耕氏だけではない。清和会はもちろん、党内の多くの議員が、保守派の人気が高い高市氏を潰そうと暗躍している。
安倍総理はバカ発見器と言ったのは産経の阿比留瑠比氏だが、最初は笑っていた安倍氏は、その後、自ら「阿比留さんが言っていたヤツ、あれは本当だね」と語ったそうだ。安倍総理亡き後、高市早苗氏が自民党のバカ発見器になりつつあるように思えてならない。
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