高市勉強会への党内批判は「ひがみ」と「危機感」の現れだ

百田尚樹, 有本香両氏による共著「日本保守党 ~日本を豊かに、強く。」が、Amazonで予約開始されるやいなやベストセラー1位を獲得したのは、客観的に見ても驚きだ。すべての書籍を対象とする総合カテゴリーでのトップである。しかもこの本の発売日は年が明けた1月31日である。予約しているのは政治に興味がある“国民の一部”だが、その一部の層がこれほど鋭く反応する日本保守党。やはり既成政党にとっては脅威だ。
その既成政党の代表格である自民党は、内輪の論理でもめている。高市早苗氏が勉強会「「日本のチカラ」研究会」を立ち上げたことは、一昨日のエントリーで、期待を以て評価したが、「当然ながら妨害行為が起こるだろう」と書いていたことが、すぐさま顕在化している。
石破茂 「政権の具合が悪くなると『顔を替えよう』とする者がいる。あまり良いことではない」「(首相指名選挙の際に)岸田氏と書いた人には責任がある。おかしいと思うことがあれば陰で言うのではなく、きちんと議論すべきだ」
塩谷立安倍派座長
「政局につなげる意図があると、おかしな方向に行く」
森山裕総務会長は
「一喜一憂することなく、大事な政策を進めようとしているのだから、協力していくことが大事だ」
遠藤利明前総務会長
「国民にとっての不満は「党内紛争だ」。こうした時こそ一致団結して、みんなで力を合わせるべきだ」
世耕弘成参院幹事長
「現職閣僚がこういうかたちで勉強会を立ち上げるのはいかがなものか」
安倍政権に対して後ろから矢を放ち続けた石破茂のコメントには、失笑を禁じえない。
高市氏は会見で、「会長も含めてまだ決まってなく、私主催の勉強会というものにはなっていない。テーマは岸田内閣が閣議決定した国家安全保障戦略の中の国力の各要素を深掘りする」と発言し、倒閣運動ではないことを強調した。勉強会に参加した有村治子氏はXの投稿で「廊下には多くの報道機関が詰めかけましたが、「カメラ絵取り・取材」を招く意図・パフォーマンスは一切なく、勉強会において大臣の冒頭挨拶もなく、粛々と外部講師を呼んでのインテリジェンスに関する質疑応答でありました」と書き、政局の仕掛けではないことを強調している。
勉強会発足は、高市氏の仲間づくりの一環だと思われる。だが、極力政局化しない配慮は為されている。
首相在任中に、次期首相への意欲を見せるなというのはご都合主義だ。菅義偉内閣が発足したベースにあるのは、2020年9月14日の自民党総裁選だ。この総裁選に出馬したのは石破茂と岸田文雄だが、岸田はその総裁選当日に、「岸田ビジョン」という書籍を出版している。菅内閣が弱体化する中で、自分の政治家としてのビジョンを示すことを厭わなかったのだ。発売日は総裁選と重なったが、出版に事前の準備が必要であることを考えれば、その出版を菅内閣の落ち目に合わせたと論評されても仕方ない。
要するに、高市氏の勉強会発足に冷や水をかぶせたいのは、党内のひがみなのだろうと思う。勉強会出席者は13人だが、入会者は45人にのぼるそうだ。この数字は、総裁選の推薦人20人を軽く確保できる数だ。当然、主流派や既存の派閥の論理を通したい者たちは危機感を持つ。だが、彼らの論理とは裏腹に、安倍路線から大きく外れ、保守層の支持を失った岸田政権と自民党を、あるべき姿、方向に戻す可能性が最も高い高市氏に、岩盤保守層の期待は集まっている。だから騒ぐのだ。
高市氏にはこのまま突き進んでもらいたい。この動きを自民党自身が潰そうとするなら、自民党の凋落は止まらない。
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