底割れの内閣支持率 ~ 自民党は岸田内閣(の失敗)からこそ学べ

月も半ばになると、各種報道機関の世論調査結果が出揃うが、岸田内閣の支持率は底なし沼に陥りつつあるのがよくわかる。産経とFNNが11、12両日に実施した合同世論調査でさえ、岸田内閣の支持率は27.8%となり、前回から7.8ポイント下落。第一次岸田内閣で記録した先月の調査結果から、大幅に更新ということになる。支持率も最低を更新となれば、不支持率は9.2ポイントも増え、68.8%とこちらも更新。不支持の理由で最も多かったのが「政策がよくないから」の40.4%というから、偽減税ももちろん、LGBT法も大きく響いているのだろうと思う。
同じタイミングで出てきたNHKの調査結果も、同じ傾向を示している。内閣支持率は29%、不支持は52%で、こちらも第一次岸田内閣発足以来、支持・不支持とも記録更新となる。同局の調査で最も支持が高かったのが昨年6、7月の59%だから、その時点から支持率は半減したことになる。
NHKの世論調査で最も興味深いのは、このグラフだ。岸田内閣は無党派層に全くと言っていいほど支持されていない。
与党支持層からの支持が53%というのも低いが、無党派層の支持が12%というのは致命的だと思われる。政権はもともと自党を支持する層からの支持だけでは生きていけない。無党派層をいかに取り込み、支持を分厚くしていくことが肝要なのだ。
私もよく自民党の岩盤支持層という言葉に言及してきたが、最近はたと気づかされたことがある。それが産経の阿比留瑠比氏がFacebookに投稿したこの文章。
ある言葉への違和感について。「自民党の岩盤支持層が離れた」といった表現をよくみますが、それはちょっと違うと思います。「少々のことがあっても支持は揺るがない」という岩盤支持層がいたのは安倍元首相であって、自民党ではないはずです。だから、岸田首相にはもともと岩盤支持層などありません。安倍元首相を支持していたため自民党に投票していたか、あるいは消極的に支持していた無党派の保守層が離れたということだと考えます。
なるほどと思ってしまった。政策的には反対せざるを得ないものがあっても、かなり多くの人が「安倍さんだから」といって、安倍政権を支持し続けた現実は、確かにあるだろう。そして、テロ等準備罪を境に、支持率が48%から35%に急落した時も、無党派層が剥がれかけた状況を、頑張支持層は安倍政権を必死に支えた。半年後には無党派層が戻ったのだろう、支持率は49%まで回復している。岸田内閣にはそのどちらもないのだ。
こうなると水面下に潜む政局は、徐々に目に見える形に発展してくると思われる。もうポスト岸田が語られるべき時なのだ。青山繁晴参議院議員がYouTube番組で「次期総裁選に出る」と発言したそうだが、世論調査のような人気投票でで上位に挙がる「小石側」は論外として、派閥の論理では茂木あたりが有力なのだろう。上川陽子現外相もまんざらでもないような発言をしていると聞く。
だが、宏池会政権はもうたくさんだ。自民党が選択すべきは、岸田首相と同じリベラルの系譜にある人物ではなく、保守派だ。その選択を誤れば、次期選挙では壊滅的な敗北の可能性すらあると思う。「自民党は岸田政権から学べ」というところ。
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