哲学も気迫もない内閣改造に、有権者は踊らず

政治に関する世論調査は、有権者のふわっとした民意をつかむには良いが、反面、有権者の政治音痴ぶりもさらけ出す。日系とテレ東の合同調査で出た結果はまさにその一例である。
次の自民総裁1位は小泉氏、2位石破・河野氏 首相6位 (日経)
日本経済新聞社とテレビ東京は13、14日の緊急世論調査で、事実上の次の首相となる自民党総裁にふさわしい人を聞いた。小泉進次郎元環境相が16%で首位に立った。2位は15%の石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相が続いた。現職の岸田文雄首相は6%で6位となった。
4位は8%の高市早苗経済安全保障相、5位は7%の菅義偉前首相だった。調査は自民党の政治家11人から1人だけ選ぶ形式をとった。
対象を自民党支持層に絞ると、首相は4位、林芳正前外相が6位にそれぞれ浮上した。小泉氏は自民党支持層でも1位だった。2位は河野氏で、石破氏は3位に位置した。
進次郎は最近何かロクなことをやったかと記憶をたどってみたが、海の安全をアピールするとばかりに南相馬市でサーフィンをやったことくらいしか思い浮かばない。石破は、内閣改造に当たり、「国家、国民のためなら『受けません』と言ってはいけない。任命権者の首相に従うべきだ」と語ったが、入閣の匂いすらなかったように思う。寧ろ、2014年に安倍総理の入閣要請を断ったダブスタを説明願いたいものだ。河野太郎は弟分の秋本真利が、洋上風力発電にまつわる贈収賄の容疑で逮捕され、半分“キズもの”だ。高市氏は4位に入ったが、自民党支持者に限るとランクを落とすというのだから、自民党支持者の感覚が不思議でならない。支持者も党と一緒に左傾化しているのだろうか。
内閣改造を受け、報道各社が世論調査を実施し、その結果を公表している。しかし結論から言うと、内閣改造は政権浮揚には繋がらならなかった。
読売 内閣支持率 35%(前回比±0%)
内閣改造・自民党役員人事を「評価」27% 「評価しない」50%
日経 内閣支持率 42%(前回比±0%)
内閣・自民党執行部の顔ぶれを「評価」28% 「評価しない」49%
朝日 内閣支持率 37%(前回比+4%)
内閣改造人事を「評価」25% 「評価しない」57%
産経 内閣支持率 38.9%(前回比-2.6%)
内閣改造を「評価」33.3% 「評価しない」49.8%
変態 内閣支持率 25%(前回比-1%)
内閣改造と自民党役員人事で期待は「高まった」10% 「高まっていない」77%
変態新聞の聞き方が特にえげつない。同紙は「いつまで首相を続けてほしいか」を尋ね、「早く辞めてほしい」が51%で最も多かったと、特に大きく伝えている。いや、まったく変態新聞らしい。
数値は各社違うが、傾向は同じだ。内閣支持率はほぼ全社が横ばいで、自民党の支持率も同傾向。改造内閣や党役員人事は評価が芳しくない。恐らく、ドリル優子を選対委員長に持ってきたことに対し、メディアが一斉に叩いている影響もあるだろう。
女性5人を登用したのは世論に対するアピールだろうが、その人選に哲学もなければ気迫もない。年初、急に最重要課題と位置付けた「次元が異なる少子化対策」を任せるのは加藤鮎子という超軽量級だ。役所横断型の特命担当相としては力不足も甚だしい。岸田氏が本気で少子化対策をやろうなどと思っていないことが、この人事で分かる。党総裁になったらやりたいこととして「人事」を挙げた岸田氏だが、この人事で得点を稼ぐことはできなかった。
岸田氏は内閣改造の会見で、「明日は今日よりも良くなると誰もが感じられる国を目指し、経済、社会、外交安全保障、3つの柱で政策を進める」と述べた。しかし、経済を増税で冷やし、社会はLGBT法で女性の生活を脅かし、なし崩し的移民受け入れで日本人の生活を脅かし、外交では米国追従以外の個性は見られず、いち国民としては今日より明日が不安だ。
巷では臨時国会冒頭、または通常国会の冒頭で解散に出るなどと噂されているが、こんな状況で解散を打てるのか。一度解散をほのめかして引っ込めた手は、もう使えない。首相の言動に注目だ。
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