寄生虫のような政党に翻弄される自民党

自民党が衆院小選挙区の「10増10減」に伴う候補者調整で、公明党が先んじて公認を発表した埼玉14区と愛知16区について、候補者擁立を見送る方針を固めたそうだ。「おいおい、埼玉14区って俺んとこの選挙区じゃん」なのだが、東京都の選挙区で自民が突っ張ったシワ寄せが私の地元に及ぶとは、想像もしていなかった。個人的には、自民党に対して「公明党候補を押し付けられる地元民の身にもなれ」と言いたいし、そもそも公明党候補に投票する気はサラサラないので、建設的な野党の候補者擁立を期待するしかない。
G7サミット終了とともに突風のようにふいたと思われた解散風は、ここにきて凪の状態だ。岸田内閣の支持率はサミット中・後に上昇したものの、翔太郎氏と親族による首相公邸忘年会スキャンダルが浮上し、上昇した支持率は相殺された感がある。FNN・産経の世論調査では、岸田内閣の支持率は50.4%と、前回(50.7%)から横ばい。もっとも、「首相の任命責任だ」と国会で追及する構えを見せる特定野党にも辟易とする。この件、社説まで使って批判したのは朝日と変態のみ(※)で、日経すら扱っていない。国会で税金を使って追及するネタでもない。ブラマヨ吉田氏の言う通り「ファミレスでやれ」だ。
追記:(※)読売と産経は31日の社説で採り上げた。
さて、東京選挙区での候補者問題で突っ張りあった自公。公明の石井幹事長の「東京における自公の信頼関係は地に落ちた」という発言で、保守派からは「自公連立解消の引き金か」などと期待感が高まったが、20年間続いた関係がそんなに簡単に解消するはずもない。
【速報】自公対立の中、両党党首会談 公明・山口代表「政治を揺るがすことがないように」(FNN)
岸田首相は30日午前、公明党の山口代表と官邸で会談し、公明党が次の衆議院選挙における東京選挙区で自民党の候補者を推薦しないと通告したことを巡り協議した。
会談後、山口代表は記者団に対して「自公の連立政権、ここはしっかり保って政治を揺るがすことがないように継続していこうということを確認しあいました。」と述べ、岸田首相からは「幹事長を中心に丁寧に対応していきたい」との発言があったと明かした。
そのうえで、東京以外の選挙区における選挙協力体制については「これまでの基本に従って対応する」と述べるに留めた。
選挙区調整をめぐる自公両党の対立では、自民党の茂木幹事長と公明党の石井幹事長もきょう昼頃から国会内で会談し、茂木氏側から、公明党が先んじて候補者の擁立を表明していた愛知、埼玉の選挙区では、自民党の候補者は擁立しない考えを伝えたとみられている。
私が公明党のことを「寄生虫」と表現する理由は、国政では自公で連立政権を組みながら、大阪では維新と、東京では都民ファーストと手を組んだりと、常に権力側にすり寄る習性があるからだ。今は西では自民と共闘して打倒維新を掲げるが、陰で何をやっているかは分からない。
東京での選挙協力はしないというのは、積極的に支援(学会票を与党候補に寄せる)することはしないという意味だけではない。2年前の衆院選では、大阪14区で公明の組織票が明らかに維新候補に寄せられ、長尾敬氏が比例復活もできない敗北を喫した。「公明党を敵に回すと痛い目に遭うぞ」と言わんばかりに、自民党候補に対する妨害工作を敢行し、自民党に敗北の体験をさせることだってやりかねない。そのほうが政権与党内の発言力が高まるのだ。
公明党の集票力は近年落ちてきているという。だが、そんな公明党にどっぷりと依存する自民党は、互助会的な古い体質を払しょくできない。維新は支持しないが、そういうしがらみからは一線を画す政党が評価されるのは当然の成り行きだろう。自民党が公明党と組んでいる限り、憲法改正もおぼつかないし、戦後民主主義の呪縛から解き放される日は来ない。必要なのは、与党組み換えのダイナミズムだ。
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