スキャンダル追及で国は守れぬ ~ 国会はもっと危機感を持て

通常国会が始まったが、肝心の審議では優先されるべき課題が置き去りにされ、野党の連中は岸田首相の長男秘書が公用車を私的に使ったとか、お土産を買って誰彼に渡したとか、国権の最高機関とは名ばかりの展開が再開されているようだ。岸田官邸の緊張感のなさにも辟易とするが、しかしそのことが日本の国会が議論すべき最重要課題だとは思われない。揚げ足取りとかスキャンダル追及しか頭にない野党の質問時間を削る上手い方法でもあれば良いのだが、と、国会が開かれるたびに思う。
国会とは全く逆の緊張感が、日本の最南部で感じられる状況が続いている。沖縄県石垣市が、29、30の両日、同市の尖閣諸島周辺で環境調査を行い、ドローンを使った上空からの調査を初めて実施した。調査船には東海大の海洋研究チームのほか中山義隆市長や市議らも乗船し、産経新聞記者も初めて同行取材したそうだ。産経はその取材で起きた、海保と中共海警局の公船のせめぎあいを「尖閣ドキュメント」という記事にしているが、調査は中共海警局によって妨害されている。
レーダーの中央に位置する調査船の左右と後方に、船影が3つ浮かんでいる。海保巡視船だ。少し離れた左側にも船影が2つある。これは中国公船だ。しかし別の船影2つがぴったりと張りついている。海保巡視船がスクラムを組み、中国公船を調査船に寄せ付けないでいるのだ。
海保巡視船の徹底的なガードは、夜明けとともにさらに明らかになった。
調査船の左右に2隻ずつ、後方に1隻の計5隻が一定間隔で航走し、魚釣島近くにも1~2隻が待機している。早朝から中国公船が姿をみせると、2隻で挟み込むように並走し、接近を防いだ。
ところが、中国国営中央テレビ(CCTV)は、海警局の報道官による「日本の船5隻が釣魚島周辺の領海に違法に侵入し、海警局の船によって追い払われた」というコメントを報じているそうだ。別の中共メディアは、中山市長らの実地調査が尖閣における日本のプレゼンス強化であり、中山市長はこの政治ショーによって政治的威信を高める事を目的としているなどという、妄想記事をせっせと配信しているという。こういう発信によって、中共人民は洗脳されていくのだろう。
だが、進行しているのは妄想だけでもなければ、洗脳だけでもない。
2025年にも中国と衝突 米軍幹部 (AFP通信)
【1月28日 AFP】米空軍航空機動軍団司令官のマイク・ミニハン(Mike Minihan)大将は、おそらく台湾をめぐって早ければ2025年にも米国は中国と衝突する可能性があると警告し、年内に最大限の戦闘態勢を整えるよう部下に指示した。27日に内部メモがソーシャルメディアに流出した。
ミニハン大将は内部メモで、「私が間違っていることを願うが、2025年にわが国は(中国と)戦うことになると直感が告げている」として、中国を抑止し、「必要なら打倒する」のが主要目標だと述べている。
また、航空機動軍団員に対しては、射撃訓練場で「標的の頭」を狙って撃つよう呼び掛けている。
国防総省の報道官は内部メモの真偽に関するAFPの問い合わせに対し、「ミニハン大将が送ったのは事実だ」と回答した。(c)AFP
日本の国会では、野党第一党の幹部が「存立危機事態での反撃力の行使を、具体例を挙げて説明すべき」と、日本の抑止力を低下させるような質問を繰り出し、日共はいまだに「脅威に対して、脅威で対抗したら、それこそ軍事vs軍事の悪循環が起こる」などというお花畑論を説いているようだ。経済回復が周回遅れなら、防衛論議は宇宙レベルで出遅れているのが我が国の現状だ。2025年に有事が発生するなら、あと2年しかない。いつでもできる議論は後に回し、日本の安全保障を確固たるするために政治リソースを最大限に割いてもらいたい。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。
バナーが表示されない場合はこちらから。
人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング