困ったColabo、「ナチス」や「在日コリアン」を引き合いに被害者を装う愚

いまだ「まつり」状態が続くColabo問題だが、産経新聞が詳細な記事を掲載している。記事は、Colaboという団体の実態に迫るというより、公金を投入する事業に対する都の杜撰な管理に焦点を当てている。
東京都の若年女性支援、ずさんな制度運用「Colabo」監査で発覚 (産経)
実施要綱などによると、企画提案方式で委託先を募集し、3年度は若年女性支援に実績のあるコラボを含む民間4団体を選定。上限2600万円の委託料は契約後に先払いし、後に精算する形としたが、「事業者の財務力などを考慮した結果」(都福祉保健局)で、法的問題はないという。
同局は繁華街での見回りや自立支援などの事業実施を確認しているとの立場で、今回の監査でもこの点は「特段の問題がない」とされた。ただ、事業実態を裏付けるはずの経費処理に疑問符がついたのだ。
これに対し、同局は委託事業などの場合に会計検査を除外できると定めた都の「契約事務規則」を根拠に、検査は不要だと主張する。しかし、同規則を管轄する都財務局は「検査をしない場合も、それに準じた確認は行う必要がある」と説明。監査で領収書の不備などが明らかにされた以上、「確認」が十分だったのかは疑問が残る。(抜粋)
要するに、委託事業の場合、委託料は「つかみ金」に近く、会計監査を除外できるという特例付きなのだ。こんなシステムだから、後々事業そのものになんらかの疑惑が生じた場合、都は言い訳ができなくなるのだろう。公金チューチューは、チューチューする側に問題があるが、システムとしてそのチューチューを許してしまっていることを、行政はきつく認識すべきだ。
さて、まつりの主人公であるColaboおよび仁藤夢乃だが、その代理人弁護団が抗議声明を出した。「【弁護団声明】Colaboによる若年女性の居場所事業への、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)に対する抗議声明」と銘打った抗議声明は、無駄に長い。そして案の定というべきか、自分たちを全面的な被害者の立場に置き、抗議する側を差別主義者であるかのように構成したものだ。
インターネット上にまん延する荒唐無稽なデマや過激な誹謗中傷に扇動された本件妨害行為は、本件事業の現場に対する直接的な攻撃であり、困難を抱える若年女性たちとその居場所をターゲットとした、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)です。私たちは、これに対し最大限の怒りを表明し、断固抗議するとともに、速やかに所轄の警察署に被害届を提出する方針であることを明らかにします。
また、私たちは、インターネット上で繰り返される荒唐無稽なデマや過激な誹謗中傷こそが、このような憎悪犯罪を生み出す土壌であると考えています。私たちは、本声明において、憎悪犯罪を扇動するデマや誹謗中傷に加担せず、これらを非難するよう、全ての人々に対し、呼びかけます。
3千文字超の抗議声明には「憎悪犯罪(ヘイトクライム)」というフレーズが5回も登場する。「ヘイト」や「ヘイトクライム」といったフレーズはアチラ側の人々が好んで使用するものだが、その根底には自分たちが「弱者」であり「被害者」であるという前提、下地のような前提のポジショニングがある。それを裏付ける部分がこれだ。
インターネットに公開された本件妨害行為を見た人々からは「京都朝鮮学校襲撃事件とそっくりだ」という指摘が複数あります。ナチスドイツの「クリスタルナハト(水晶の夜)」を連想した人もいました。在日コリアンへの差別では、「在日特権」などのデマがネットで大量に流布され、在日コリアンへの危害を促す過激なデモが路上で繰り返された結果、それに扇動された人々が、京都朝鮮学校への襲撃事件や、ウトロ放火事件等、深刻な憎悪犯罪(ヘイトクライム)を引き起こしました。デマや誹謗中傷が犯罪の引き金になるのが憎悪犯罪の特徴です。
Colaboに対する攻撃もそれに似た構造を持っています。
在日コリアンという被差別の象徴と“彼らが”定義する人を持ってきて、対極にいる人々を差別主義者というポジションに置く。そしてナチスというのも、黄門様の印籠のようなキラーワードだ。ナチスを持ってくると、皆黙ると思っている。はっきり言って陳腐な発想だ。
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もちろん、Colaboに対する威勢のいい批判者はいるだろう。だが、この問題の根本は、不正と思しき事案を、住民監査請求という公に認められた権利を行使した上で指摘したことであり、東京都監査委員がColaboの事業実績額の再調査を東京都に指示し、不適切な委託料があれば返還請求せよという勧告したことにある。行き過ぎた抗議活動を殊更クローズアップさせ、被害者であるかのように振舞うColaboだが、そんな輩はごく少数であって、マジョリティではない。Colaboは被害者にはなり得ず、都の再調査を待つ身であるだけなのだ。
しかし、困ったときにナチスだの在日コリアンだのを出してくる手垢のついた手法は、お馴染み過ぎて何の新鮮味もないどころか、「いつもの手で来たか」という嘲笑を呼ぶだけだろう。Colaboは保護される立場ではない。公金を投入されている以上、都民の監視は当然なのだ。
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