fc2ブログ

    AUKUS参加のチャンスを逃すな

    ← 応援クリック、ありがとうございます。

     ロシアのウクライナ侵略は、とりわけ欧州の集団安全保障体制に大きな影響を与えている。フィンランドとスウェーデンは、近くNATOに加盟申請すると言われており、ロシアの当初の思惑とは裏腹に、NATOが拡大する見込みだ。ロシアはすかさず、フィンランド国境に向けてミサイルシステムを含む軍事装備を移動しているそうだが、自ら掘った墓穴に後悔しきりなのかもしれない。

     集団安全保障体制再構築の流れは、我が国にも及んでいる。安倍元総理が2006年に日米豪印の4カ国の戦略対話を訴えたことがきっかけでできた「QUAD」は、明らかに中共を意識した自由・民主主義陣営の価値観を共にする対話の枠組みで、軍事同盟ではない。日豪は準同盟関係にあり、インドとも防衛協力は進んでいるものの、日本の同盟国は米国のみだ。アジアには集団安全保障の枠組みがない。中共、北朝鮮に加え、ロシアが存在するこの地域は、日米同盟を除き、軍事同盟の空白地だ。しかも、米国が内にこもる政策を徐々に進め、相対的にパワーバランスが変化する中で、日本の安全保障環境は悪化しているという見方もあるのだ。

     そんななかで降ってわいたように出てきたニュース。米、英、豪の3カ国によるインド太平洋地域の安全保障の枠組み「AUKUS」に、日本が参加を打診されているという。

    <独自>AUKUS参加、米英豪が日本に打診 極超音速兵器など技術力期待 (産経)

    米国、英国、オーストラリアの3カ国がインド太平洋地域の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に日本の参加を打診していることが12日、分かった。極超音速兵器開発や電子戦能力の強化などで日本の技術力を取り込む狙いがあるとみられる。日本政府内ではAUKUS入りに積極的な意見がある一方、米英豪3カ国とは2国間の協力枠組みがあるため、参加の効果を慎重に見極める考えもある。

    複数の政府関係者によると、米英豪3カ国はそれぞれ非公式に日本のAUKUS参加を打診。極超音速兵器や電子戦能力のほか、サイバー、人工知能(AI)、量子技術などの先端技術分野で、日本の技術力との相乗効果に期待がある。(抜粋)


     松野官房長官は「日本が英米豪から参加を打診された事実はない」と公式に述べているが、打診の事実は否定しても、その動きがある否定にはならない「公式」「非公式に」の使い分けで、簡単に逆の意味になる。この動きに対する評価は中共のリアクションを見れば明らかで、「徒党を組み軍事的な対立をエスカレートさせている」と英米豪を批判し、「アジア太平洋地域の平和と安定を破壊する」「中国は深い懸念を示し、断固反対する」と、なかばムキになっている。日本のAUKUSへの参加が効果覿面である証左だろう。

    AUKUS


     日本のファイブアイズ(UKUSA協定)加入が取りざたされた時期もあった。現在も進行しているのかは不明だが、中共に睨みを利かすうえで、日本への期待が高まっているのは間違いない。米英はアジア太平洋地域を重視するが、過去の植民地政策や宗教的価値観の違いなどもあり、アジア諸国からの信頼が強い日本のプレゼンスが必要とされている可能性は低くない。日本は積極的に、この枠組みへの参加を進めるべきだ。

     もっとも、専守防衛、非核三(~五)原則、専守防衛、防衛予算の対GNP比1%の壁の存在、スパイ防止法すら制定できない現実等々、戦後の悪しき遺産を抱えたままでは、参加にも活動にも制約が大きすぎる。いざと言うときに一緒に戦えなければ、同盟にすら入れてもらえない。克服する課題はあまりに多いが、ことは日本の存続にかかわる問題なのだ。

     岸田首相にはちょっと荷が重過ぎる。戦後のパラダイムを大転換する政治リーダーの出現を望む。


    最後までお読みいただき、ありがとうございます。
    当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。
    にほんブログ村 政治ブログへ
    バナーが表示されない場合はこちらから。
    人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング

    5 Comments

    埼玉県在住のTOM

    仰るとおりですね。
    私は、わが国の国際的発言力強化のためにQUADの拡大かつ軍事同盟化を期待していましたが、岸田政権誕生により半ば有名無実化してしまっています。対シナはともかく、ロシア製兵器を多用しているインドは対露関係では米国陣営とは一線を画しています。
    ここは一つ、わが国はAUKUSにさっさと加盟すべきです。戦略型原潜配備への踏み台とするほか、AUKUSをNATOのような軍事同盟化し拡大(台湾やASEANを取り込む)すべくわが国が奔走するのが理想と考えます。
    当然それにはわが国の大幅な軍備拡大と核シェアリングが必須でしょう。地政学的戦略を理解していない岸田総理にはさっさと退陣してほしいものです。

    • 2022/04/16 (Sat) 08:06
    • REPLY

    ボンちゃん

    AUKUSの参加は大賛成ですが、他国が戦争になると集団的自衛権で参戦する覚悟が必要です。自分がやられたら来てくれ!
     他国がやられたら知らんぷりという韓国的な態度はとれない。憲法改正と自衛隊の国軍昇格、死刑を含むスパイ防止の為の国家保安法の整備を急がなくてはならない。国家安全保障に関する事はポピュリズムに流されてはいけない。厳として反対する者はスパイとみなす。共産主義の国では敵性分子として拘束、死刑にされる。民主国家であってもそこは見習うべきところ。無法国家に囲まれている日本は緊張感が足りない。

    • 2022/04/16 (Sat) 08:47
    • REPLY

    Alinamin2011

    >厳として反対する者はスパイとみなす。共産主義の国では敵性分子として拘束、死刑にされる。民主国家であってもそこは見習うべきところ。

    私は、ここのところは賛同できませんね。

    そんなことやったら、日本が日本である意味がなくなってしまう。

    逆上する国家は海峡の向こうだけでたくさん。


    ちなみに私はスパイではありません。

    国際派

    JAUKUS

    AUKUSと何らかの形で連携を形成していくことは、安保戦略上大事である。英米豪それぞれと二国間の関係はあるのだから、それをリンクした四か国の関係をデザインせねばならない。たとえば、4か国の2x2が揃って年一度会合するとか、いろんな形が考えられる。英国は諜報と戦略が強く、米国の軍事力、豪州の兵站に、日本はフロントの役目を担うので覚悟がいる。AUKUSの前にJをつけて、日本がフロントであることを示して、JAUKUS(じょうかす)と呼んではどうだろうか。豪州は友好国が150か国あり、米国より多い。最近の西側のアジア戦略は、豪州が参謀になっており、豪州にはASIOという名だたる諜報機関もある。英米豪との関係強化は心強い。

    • 2022/04/16 (Sat) 18:55
    • REPLY

    シバサマ1966

    力による一方的な現状変更を是とする「ならず者国家」に対して対抗するために、価値観を共にする国々が集まることには大いに賛成するが、内容が伴うものであって欲しい。

    なぜなら、日米同盟ですら、日本が本当に米国の核抑止力を共有出来ているのか甚だ疑問となっている。
    私は以前から思っていたが、露のウクライナ侵攻によってクローズアップされてきた。

    先ずは自分の身は自分で守る、の原則を実行出来る法体系を整え、対等なギブアンドテイクを明確にしておく必要があるだろう。

    管理人さんが言われる、「専守防衛、非核三(~五)原則、専守防衛、防衛予算の対GNP比1%の壁の存在、スパイ防止法すら制定できない現実等々、戦後の悪しき遺産を抱えたままでは、参加にも活動にも制約が大きすぎる。いざと言うときに一緒に戦えなければ、同盟にすら入れてもらえない。克服する課題はあまりに多い」という点について、国民は真剣に向き合う時期にきている。

    • 2022/04/17 (Sun) 08:04
    • REPLY

    ※ 記事の内容に直接関係ないコメント、トラックバックはご遠慮させていただきます。
    ※ 管理人及びコメント投稿者への誹謗中傷、嫌がらせ等と判断した場合は、管理人の判断により、コメントを削除致します。