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    事なかれ外交のもうひとつの産物 ~ ロシア名指しを避けた衆院ウクライナ決議

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     北京ジェノサイド五輪にはあまり興味を持てないため、ニュースで流れてくる映像くらいでしか確認していないが、それでも日本人選手の活躍は嬉しいし、逆に、日本人選手が不運な結果に終わったときは悔しさを覚える。特に、昨年末に亡くなった母と同郷の高梨沙羅選手(北海道上川町、他には原田雅彦さんも)の不運は、心底悔しかった。高梨選手には、難しいだろうが、胸を張って欲しい。彼女は女子スキージャンプ界のリーダーであり、レジェンドだ。

     他にもこの大会は方々で様々な物議をかもしているようだ。私は詳しく見ていないので論評は控えるが、ショートトラック競技における裁定に南鮮がぶちギレ、氷上競技をボイコットするという話まで出てきている。ソウル五輪の様々な疑惑の判定や、日韓共催ワールドカップの度し難き審判の判定などを思い起こさせるようで、既視感すらある。ひとつ言えることは、中共にも南鮮にも、五輪をはじめとするスポーツの世界大会をホストする資質がないということだろう。

     外交論争にまで発展しそうなジェノサイド五輪が進行する中、ロシアとウクライナを巡る秩序の破壊が着々と近づいているようだ。チキンゲームで終わるのか、リアルな侵攻があるのか、予断を許さない状況が続く。国連安保理決議に違反する北朝鮮のミサイルに対してですら、中露の反対で追加制裁はおろか、非難声明の採択すらできない国連安保理は、既に使い物にならない組織になっており、完全に無力だ。

     そういう状況下で、日本の衆院が昨日、「力による現状変更は断じて容認できない」とし、関係国や日本政府に対し、地域の安定に向けた外交努力を求める決議を賛成多数で採択した。しかし、過日の「人権状況決議」に続き、玉虫色の決議になっている。

    衆院、ウクライナ連帯を決議 ロシアの軍事圧力めぐり(産経)

     衆院は8日午後の本会議で、ロシアが軍事圧力を強めているウクライナ情勢に関して「深く憂慮し、自国と地域の安定を望むウクライナ国民と常に共にあることを表明する」と連帯を示す決議を与野党の賛成多数で採択した。いかなる国であっても「力による現状変更は断じて容認できない」として、関係国に対して外交によるウクライナ周辺地域の安定の早期回復を求めた。

     ロシアがウクライナとの国境周辺に大規模な部隊を集結させ、欧米との間で緊張が高まっている事態を踏まえた。ただウクライナ国境付近の情勢について「国外勢力の動向によって不安定化しており、緊迫した状況が継続している」と指摘するにとどめ、ロシアによる部隊展開が緊張の原因だとは直接、言及しなかった。(以下略)


     「日・ウクライナ友好議員連盟」の会長である森英介氏は、ロシアを名指ししないことについて、議連で「ある程度平仄(ひょうそく)を合わせて準備した」と説明したという。つまり、「人権状況決議」で中共の名指しを避けたことと、水準を合わせたということだ。これは単なる言い訳だろうが、非難する相手を特定しない「人権状況決議」の負の要素が、早くも別のテーマに影響を与えたということだ。

    プーチン


     おそらく、外務省あたりが「ロシアを名指しすれば北方領土交渉に影響が出る」などと進言し、それを自民党の幹部や議連側が受け入れ、中途半端な決議になったのだろう。だが、ロシアのご機嫌を取っていさえすれば交渉が進むという前提が既に崩れていることは、歴史が証明済みだ。まともに交渉したところで、彼らは日本の足元を見て、あの手この手で譲歩を迫ってくる。下手に出れば甘く見られるという経験は、ロシアのみならず、中共や南鮮相手の外交で、散々経験してきたはずだ。

     こんなことを繰り返していれば、例えば中共が尖閣を奪おうと実力行使に出たとき、アジアの友好国も中共を名指しせず、「遺憾」や「憂慮」でお茶を濁して終わりだろう。真正面から主張しないことで、友好国の潜在的な協力姿勢を自ら手放しているのが日本であるような気がしてならない。

     日本が得意とする事なかれ主義の外交(もちろん皮肉)は、中共やロシア、北朝鮮を安堵させる結果しか生まないのではないだろうか。


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    3 Comments

    ツクノ

    ⚪努力して参加されている選手たちには気の毒であるが、運営側の公正さには疑問がある。

    ⚪中国には、オリンピックのような国際大会の開催は、難しいのかもしれない。楽しみにしていただけに、残念に思う。

    ⚪ウクライナ情勢について、アメリカ、ドイツ、フランスは動いているにもかかわらず、国連がまったく動かないのは、ウクライナとしては抗議すべきだろう。北方領土問題も、ソ連の停戦合意中の違反行為だけに、日本も他人事ではない。ロシアの戦後からの本質的な野心が変わらなかったことは、領土不拡大を理念にしている国連憲章違反でもあり、残念に思う。

    レッドバロン

    ウクライナの旭日旗

    先日、ロシア政府に抗議するウクライナ市民が何と旭日旗を掲げている光景を見てびっくりしました.これは北方領土問題を抱えている日本へのウクライナ市民からの共闘のエールでしょうか。それと旭日旗は対馬で我が連合艦隊がバルチック艦隊を撃破した時にも、大山元帥の率いる我が陸軍が奉天に入城した折にも陣頭に翻っておりました。対露戦では確かにげんの良い旗ではありますので、そのせいか。

    岸田政権がこの体たらくなので、「御稜威の風は海原越えて」という明治節の歌の歌詞を思い出し、今とは比べものにならないほど小さな規模だった明治国家の気骨と威風を偲ぶばかりですが、どうやって入手したのか知りませんが、せめて旭日旗ぐらいは自由にお使いくださいと言ってあげたいです。

    • 2022/02/09 (Wed) 21:54
    • REPLY

    とらこ

    旭日旗は大日本帝国時代からの軍旗ですから、ご自由使用は良いとしても、「丁寧に扱うべし」と付け加えてね。
    ロシアに勝った旗、というだけでも利用価値は大いにあると思います。でもあの時にウクライナ兵は居なかったのか?W


    日本ウクライナ友好議連には親露派もいるのだそうで、それでなくてもヘタレの国会議員達は「友好」だけで満足なのでしょう。
    「議連」と言う性質自体が戦う事を全く考えていないのでしょうけれど、世界から見たらなんともみっともない。

    ウィグル人権であれだけ骨抜きと腰砕けの声明が成立させた国会なのですから、対ロ批判もせずに済む、と悪しき前例を反省する事もない。
    これで「声明出したもんね」と思える議員は墜ちてしまえ。
    見苦しいったらありゃしない。


    沙羅ちゃん、二回目に進めなかったドイツの例も(しかも彼女もエース)ありますから、気落ちせずに前を向いてリベンジできますように!
    四カ国すべてが強豪国で常連さん方、何故初心者的失敗を犯すと思えるのか?

    あれでロシアが銀メダルだなんて、ワールド観ているファンたちはあの「失格五人」の意味がよく理解できると思います。

    • 2022/02/10 (Thu) 01:42
    • REPLY

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