CLP問題 ~ 「説明が必要なら本人が説明する」は通らない。本人に説明させるのが党代表の責任だ。

岸田首相の最側近といわれる木原誠二官房副長官が、昨日の会見で、遺憾砲を発射した。
佐渡金山推薦 木原副長官「引き続き検討」(産経)
木原誠二官房副長官は21日の記者会見で、文化審議会が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産の推薦候補に選んだ「佐渡島の金山」の政府による推薦について「登録実現が何よりも重要だ。何が最も効果的かという観点から、引き続き総合的に検討している」と述べた。
佐渡島の金山をめぐっては、韓国が朝鮮半島出身者がかつて強制労働させられたなどと主張し、推薦の撤回を求めている。
要するに、政府の推薦はやらないということだ。岸田内閣にとっての既定路線と言える。ただ、問題は中身だ。「登録実現が何よりも重要」という価値観は、少し危険だ。地元の悲願として登録は実現してほしいが、登録実現が目的化することで、その達成のために何かを犠牲にするようなことがあってはならない。岸田・木原の考えが「登録を実現するためなら譲歩してもよい」というものなら、将来に禍根を残す。まぁ、何もしないのだろうから、やはり岸田内閣は不戦敗を選択したのだろう。
さて、共産党との共闘ですっかり支持母体だった連合を怒らせてしまった立民党の話だ。連合の芳野会長は、「共産党との関係はありえない。立民党の新執行部にも『共産党と決別すべき』という連合の考え方を伝えていきたい」と公式に述べている。だが、支持率で維新に逆転を許し、低支持率のまま単独で参院選に突入すれば、立民は致命傷を負う可能性だってある。今の彼らに瘦せ我慢の戦を選択できるかには、大きな疑問符が付く。
そんな低調な党勢の中で発覚したのがCLP問題だ。維新の馬場共同代表は20日の衆院本会議での代表質問で、立民を指して「報道の自由をお金で買ったも同然だ」と非難した。当然の主張である。ブルージャパンへの億単位の資金提供を含め、身内のお手盛りの調査で幕引きを図れるような問題ではない。
だが、泉健太代表に当事者意識はない。21日の記者会見では、「新執行部としては望ましくなかったと認識している。疑念を与えたことは反省し、適切ではなかったということでおわびした」としつつ、「当時の当事者である前幹事長が国民に説明せねばならないと思う。説明が必要なことがあれば本人が説明する」と述べた。あくまで他人事なのだ。
そういう逃げは通らないだろう。党の代表者である泉、または党務の責任者である西村幹事長が、陳さんに説明させなければならないのだ。自民党に不祥事が発覚すれば、彼らは説明責任を連呼し、代表者である党総裁(首相)の責任まで追及する。強く批判し、左派メディアがそれを報じ、自民党や内閣の体力を削いでいくいつものやり方だ。旧立民だの新立民だのという言い訳は通用しない。その資金を流した張本人は、今も立民党の議員なのだ。
何に関しても争点化を避ける現自民党執行部は、この問題にも消極的だろう。維新には思う存分暴れてもらいたい。だが同時に、事なかれ主義路線をひた走る緊張感なき岸田内閣の体を見るにつけ、健全な野党の必要性を痛感する。
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