東京都議選 ~ 自民党が最も危惧すべき議席数とは別の数字

4日日曜日に投開票が行われた東京都議会選だが、結果は事前の大方の予想とかなり違うものだった。自民党は現有議席から8つ増やすものの、直前まで50を伺うだの40台だのと言われていた予想とは裏腹の33議席に留まった。メディアがこれを「惨敗」と表現していることには違和感を持つが、これは自民党幹部から出た表現であるから致し方ない。
逆に、惨敗の本命と目されていた都民ファは、現有45から31に大幅に減らすも、それがまるで彼らの大勝利のように報じられている。小池に対する批判的報道はしないという協定でもあるのか、もしくは自民が負ければ他はどうでもいいのか、どうも基準が定かではない。都民ファが持ちこたえたのは、投票日直前まで狸寝入りしていた小池が、選挙戦最終日の3日にいきなり都民ファ候補の応援にかけつける演出をしたことにもよるだろう。女帝の演出は、ある意味で天才的でもある。
さて、国政選挙も地方選挙も、浮動票を持つ無党派層を如何に取り込むかが最大の課題と言われている。この無党派層には、政治を真剣に考えても特定の政党支持者にはならない人から、普段から政治のことなど何も考えない人まで多種多様な人々が存在するため、対応は極めて難しいとされる。今回の選挙戦で愕然とさせられたのが、東京都民の無党派層の動向だ。
読売新聞が投票後の有権者23000人に出口調査をしたところ、支持政党は最多が自民党で33%、立民党が11%、都民ファは6%、支持政党なし(無党派層)は28%だった。ところが、この無党派層の投票先を調べると、こういう結果となったという。
東京都議会選挙における無党派層の投票先
都民ファが28%で最も多いのはさておき、自民党は13%と、無党派層の取り込みに大失敗しているのに対し、共産党と立民党はそれぞれ16%ずつ取り合うという結果だ。街頭で目にする年配の共産党党員や支持者でなく、ごく普通の人々の投票先で、自民は共産に及ばないのだ。自民党にとって、本当の惨敗は議席数ではなく、無党派層の取り込みで立民・共産に完敗した部分ではないか。“ぞっとする”結果だが、来る総選挙で自民党が最も危惧すべきはここにおいてないだろう。
ところで、免許停止期間中に人身事故を起こしていたとんでもない候補者が、板橋区選挙区で当選したという。いわゆる無免許運転になるが、通常、免停中に運転するだけで即刻、免許取消となる。一連の処分はいわゆる行政罰だが、そういう人物が行政側に立つ資格がないことは明白だろう。問題の人物は都民ファの木下富美子氏で、氏は「仕事をしていくことで期待に応えたい」などと言っているようだが、冗談も休み休みに、ということだ。即刻、議員辞職すべきである。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。
バナーが表示されない場合はこちらから。
人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング