池上彰の「パクリ疑惑」、MeToo運動に発展中

田中角栄といえば、在任中の仕事とともに「日本列島改造論」で有名だが、この「日本列島改造論」は田中角栄著となっているものの、中身を書いたのは官僚だ。田中が通産大臣時代、当時経済企画庁にいた官僚に2、3年かけて都市政策をまとめるよう命じていたが、急に田中の総裁選出馬が決まったため、官僚らが書き上げたのが「列島改造論」だったという。
これを「盗作」というかは別だが、盗作は一般的には「悪」だ。佐村河内守の例でもわかるが、人の作品をさも自分の作品として扱い、その成果によって報酬を受けるのは、社会的には許されないことだ。今回、“あの”池上彰がそれをやったことで、ネット界隈がかまびすしい状況となっている。
評論家の八幡和夫氏が暴露した「池上パクリ疑惑」がMeToo運動に発展している。拙ブログでも取り上げたウェルリンク株式会社の宮下研一代表取締役、ジャーナリストの有本香氏に加え、嘉悦大教授の数量政策学者、高橋洋一氏も「オレも似た経験あるぞ」とツイート。さらに、関東信越厚生局東京事務所の小林治と言う方が、かつて同じ経験をしたことを告白している。「センセー!お疲れ様ですう!明日の朝あいてますかぁ?池上彰がインフルエンザの話しをするんで原稿作りたいんですよぉ・・・」という民放の下請け会社の社員からの電話を受けたことがあるそうだ。
池上パクリ疑惑のMeToo運動(運動と呼べるかは別)は、更に具体化する。元刑事、元通訳捜査官というユニークな経歴を持つ坂東忠信氏は、疑惑を確信に変えるに値するの暴露ツイートを放っている。
池上彰さんのネタ取り、テレ朝から私にも来ましたよ。簡単に言うと
— 坂東 忠信 (@Japangard) 2018年9月10日
● 名前は出さない
● 私が出演するわけでもない
● 私が話したことを池上さんが話すので局に来て事前チェックしてほしい
ということでした。都合のいいことやってんなあ、と思ったのを覚えてます。https://t.co/kq9Mrj5SKm
イスラム研究者で、著書「イスラーム国の衝撃」が話題を呼んだ池内恵・東大准教授は、池上をこっぴどく批判している。池内氏は「あなたの本には、池上さんの本に載っているようなことが書かれている」と指摘され、驚いたそうだ。池内氏は更に、「他人の知識、情報の転用だ。なんでも知っているように見える。実際は人を使って調べさせている」と手厳しい。だが、知識を無断で盗用されたとすれば、まっとうな批判だろう。池内氏自身は、この「MeToo運動に参加しているわけではない」、「池上彰も、池上彰を今批判する勢力も、相手にしている暇ない」と、騒動に辟易としているようだが、この騒動はそう簡単には収まらないだろう。
「子役タレントを使って安倍内閣批判をさせた」という疑惑については、普段「人権至上主義」を唱える人権サヨクこそ、騒ぐべきではないか。ヤラセは放送業界では普通のことかもしれないが、視聴者に誤った印象を植え付けるために子供を利用したなら、これは許されざることだ。そのことについて、「子供の人権ガー!」と叫ばない人権サヨクは、ダブルスタンダードの極みだ。フジテレビは「台本はなかった」と断言しているが、約70人いたといわれる子供のうち、30人がタレントだったという事実がある以上、「勘繰り」でスルーできるはずがない。
池上は、「特定の先生が言ったことを自分の意見として言うことは、あってはならないことだし、ありえないことだと思います。番組スタッフがリサーチのため電話することはあると思いますが、私は、これまでに一度たりとも、そのようなことはしていません」と、パクリ疑惑を否定している。だが、複数の識者が「池上が話すので、ネタください」といった依頼の類似経験を持っている以上、「私はしていません」では済まされないだろう。視聴率を稼げるジャーナリスト(もどき)が、渦中の人となっている。テレビ局にとっても、池上を使いにくくなる状況だ。
週刊誌あたりが、番組制作者側のリークでもスクープすれば、「池上パクリ疑惑」から「疑惑」の二文字が取れる。
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