「一強=悪」という前提が間違いだ

一昨日、総裁選に出馬した石破陣営が出陣式を開き、石破氏は集まった約40名の支持者を前に「全身全霊ですべてを焼き尽くす覚悟で臨む」と語ったそうだ。どう考えても「焼き尽くす」などという表現が適切なシチュエーションだとは思えなく、気合が入りすぎて言葉が空回りしたというのが実情だろう。
石破陣営のイメージカラーは青だそうだ。支持議員全員が青いチーフをつけて式に臨んだそうで、これは「1強」に挑む「侍」を印象づけるイメージ戦略だという。なんだか、都知事選で緑旋風に乗って勝利した小池百合子の二番煎じの感もあるが、選対本部長の尾辻は「侍の色を胸に戦おう。武士道をもって正々堂々侍の戦いをしよう」と檄を飛ばしたらしい。なんだかズレている。総裁選を戦と捉えてのことだろうが、石破氏の場合は「後ろから斬る武士道」と揶揄されるのがオチだ。
パヨクが石破陣営を全力でサポートしているのが今回の総裁選の最大の特徴だが、朝日新聞もご多聞に漏れず、社説「6年ぶりの総裁選び 「安倍1強」を総括する時」では「一強」が全面的に否定されている。
■自浄作用が問われる
首相が3選されれば、通算の在任日数は戦前の桂太郎首相の2886日を上回り、憲政史上最長になる可能性がある。1強の弊害があらわになった安倍政治の総括なくして、先に進むことは許されない。
安倍1強は政治から緊張感を奪い、政官関係をゆがめる忖度(そんたく)も生んだ。政権・与党のおごりやゆるみによる不祥事は後を絶たず、強引な運営が常態化した国会では、行政監視機能が形骸化している。
この政治の劣化をただせるのかどうかの試金石は、行政の公正性、政治の信頼を深く傷つけた森友・加計問題に正面から向き合えるかどうかだ。
安倍政権の6年で、果たして政治は劣化しただろうか。仮に政治の劣化を嘆くなら、まず第一に槍玉にあげるべきは野党だろう。朝日が安倍一強を恨めしがるのはわかるが、一強を安定化させているのは、他でもない野党だ。民民党の支持率は底辺を這い、立民党も下降傾向。敵がいない政権が弱体化するわけがない。
この6年で政治は劣化していない。特定秘密保護法や、平和安全法制という、今までの自民党政権が手を付けられなかった領域までレンジを広げ、紆余曲折はあったものの、法案を成立させた。むしろ、一強であるからこそ、これらが成し遂げられた部分もあるだろう。
いまだモリカケにすがる朝日は、総理が「様々な批判を真摯(しんし)に受け止めながら、改める点はしっかり改め、謙虚に丁寧に政権運営を行いたい」と言ったことに対し、こう批判する。
首相が「丁寧な説明」や「真摯な反省」を繰り返しながら、真相はいっこうに明らかにならず、誰も政治責任をとらない。そんな政権のありようが政治不信を生んだのだ。首相が本気で究明に取り組む決断をしなければ、問題は決して終わらない。
安倍総理の対応で政治不信が続くなら、ここのところ回復傾向にある内閣支持率が説明できない。当の朝日が発表した今月の調査結果でも、内閣支持率は前回から3ポイント上げて41%で、不支持の38%を上回った。この調査結果を発表した同じ日に、社説で「安倍一強による政治不信」を書くのが朝日新聞なのだ。
「一強=悪」というなら、キンペー、プーチン、エルドアンなど相当な悪玉だ。そもそも「一強=悪」という前提こそが間違いなのだ。モリカケなどというどうでも良いことを、さも世紀の疑獄事件のように煽ることで、「安倍一強=悪」が叫ばれている。しかし、正しいリーダーによる一強と、その一強が可能にする長期制限でこそ、できることがある。要するに、正しいリーダーを選ぶことが重要であり、そのリーダーによる一強は、国民の利益でもあるのだ。
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