岸井成格よ、教育勅語のどこが「ヘイト的」なのかを説明せよ

私は、自分の思想とは対極に位置する朝日新聞の社説を読むようにしているし、報道ステーションの報道姿勢もたまにはチェックているが、サンデーモーニングだけは見る気がしない。そもそもテレビをあまり見ない質なのだが、それでも当事者としての政治家も出演するフジの新報道2001やNHKの日曜討論は、政治家の生の声が聴けるという部分においては情報源となる。しかし、サンデーモーニングには政治家が出ることは稀で、要するに自称評論家や政治素人たちが、好き勝手に欠席裁判をやっているという点において、観る価値もないのだ。
さて、そのサンモニで、レギュラーコメンテーターの岸井成格から、昨今話題の中心となっている森友学園について、このような看過できない発言があった。
教育方針ですよね。ホントにすごい方針じゃないですか。幼稚園児に教育勅語をこう暗唱させるなんて、今どき考えられないぐらいにちょっとヘイト的なあれがあるんです。
教育勅語がヘイト的というなら、勅語のどの部分がヘイト的なのか、岸井には説明する義務がある。単に教育勅語の精神が嫌いならそれは個人の自由だが、公共の電波を使って教区勅語に妙なレッテル張りをするなら、その行為こそヘイト的というべきだろう。
教育勅語は、天皇が臣民に対し、国体を具体的に説明し、一緒に日本の伝統を継承していこうと語り掛けるものだ。明治神宮のウエブサイトにある口語訳を引用してみよう。
私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます。そして、国民は忠孝両全の道を全うして、全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで、見事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物といわねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。
国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟・姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲睦まじく解け合い、友人は胸襟を開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、全ての人々に愛の手を差し伸べ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格を磨き、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また、法律や、秩序を守ることは勿論のこと、非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません。そして、これらのことは、善良な国民としての当然の努めであるばかりでなく、また、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的美風を、さらにいっそう明らかにすることでもあります。
このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。
極めて日本的な発想である。まず、天皇は我が国をはじめた祖先を讃えているが、我が国が二千年以上も続いてきたのは、「全国民が心を合わせて努力した結果」だとしている。国家の存続を国民が支えてきたのだということを、明治天皇は説いているのである。このような教育方針を示した国家は、後にも先にも日本だけだろう。
加えて、勅語は、親子、兄弟・姉妹、夫婦、友人などの関係の重要さを説き、学問や社会貢献の大切さを説き、法律や秩序を守ることの大切さを訴えている。この価値観は、家族制度に否定的な一部の極左を除けば、万人が共通して持つものだろう。最後に、明治天皇は、「私もこれらのことを実行するから、皆も一緒にこの道を歩んでいくことを願う」と、結んでいる。君主が民に命令するのではなく、一緒にこの道を歩んで行こうと言っているのだ。これが日本における天皇と臣民の関係性を示している。天皇は民とともにあるという意味で、少なくともこの時代、侵略と搾取が繰り返されていた欧州をはじめとする諸外国の王朝国家とは全く質が異なるのだ。
さぁ、この教育勅語の何処が「ヘイト的」なのか。戦後サヨクは、教育勅語にある「非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければない」という部分が、戦前の軍国主義を連想させると忌み嫌っている。しかし、国家に安全保障等の非常事態が発生したとき、国民以外の誰がこの国を守るのかという質問に対し、彼らは応えられるのだろうか。彼らが嫌う在日米軍なのか、それとも何が何でも話し合いなのか。血の繋がった兄を暗殺する独裁者相手に、果たして話し合いが成立するのか。
このように、教育勅語には当たり前の道徳観しか書かれていない。子供たちがこういう精神を持って育てば、日本国の未来は明るく、そして強い。私は森友学園および塚本幼稚園の教育方針のすべてを支持する立場はとらない。子供たちに「日本を悪者にする中国や韓国は心を改めて。安倍首相がんばれ!」と言わせる時点で、非文明国と同じ土俵に乗ってどうするのだ?という気にもなる。しかし、子供たちに教育勅語を教えることは、断固支持する。
森友学園の問題については、野党や反日メディアは何もかもいっしょくたにし、安倍政権攻撃の具として利用しまくっている。岸井の「教育勅語はヘイト的」というのはまさにその典型例だろう。岸井には説明の義務があるだろう。教育勅語のいったいどこが「ヘイト的」なのか?
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