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    ノーガードの戦いに敗れた猪瀬都知事、辞任を表明

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     猪瀬東京都知事(現在)が19日、辞任を表明した。昨年12月16日の就任から僅か1年での降板。9月7日の東京五輪招致決定の高揚感から考えれば、氏はまさに奈落の底に落ちた感がある。

    猪瀬直樹

     私はもともとこの徳州会マネーのスキャンダルに興味が持てず、ブログのネタにすることもなかった。だが、都議会でのしどろもどろの答弁を見聞きするにつれ、世間の興味は「都知事は辞任するのか」から「あと何日持つか」に変わって行ったように思う。猪瀬氏の対応は、それほどまでに拙劣だった。

     猪瀬氏が政治の世界で衆目を集めたのは、小泉政権下での道路公団民営化推進委員会に任命されてからだ。もともと、「改革は前進」と、内容を問わず漠然と受け止め、規制・利権など、強者を叩くことが正義と信じやすい民衆には、あの時期の郵政民営化と相まって、道路公団民営化は大受けした。猪瀬氏は、この“功績”によって、“作家”猪瀬直樹から“改革者”猪瀬直樹に姿を変える。その後は、都庁に入り、東京電力、東京メトロ・都営地下鉄に対して鋭い舌鋒を向けた。強者に対しては、猪瀬氏は戦い方を知っていたのだろう。

     だが、今回の徳州会グループからの事実上の選挙資金に関する氏のディフェンスは、余りに脆かった。この脆さは、事実上の選挙資金を生活資金と、誰にでもわかる明らかな嘘を言ってしまったからなのだが、氏を重用した小泉氏、後継指名した石原氏が論戦での防禦が強かったのに対し、猪瀬氏は余りに弱すぎた。氏はもともと、演説はお世辞にも上手い方ではない。まるで、ノーガードでボクシングをしているような様相で、ノックアウトは時間の問題だったのだ。

    猪瀬直樹

     あの答弁を見聞きしていて、猪瀬氏はノンフィクション作家の看板を降ろすべきだとさえ思った。政界を引退し、作家に戻るということだが、執筆活動のなかで再び規制改革や利権への批判をしようものなら、許認可権を行使して徳州会への便宜供与をはかったという巨大なブーメランが返ってくる。

     もちろん、選挙の時点で徳州会マネーのことは明るみに出ていたわけではないので、猪瀬氏を都知事に選出した都民に責任はない。だが、オリンピックがあろうとなかろうと、世界を代表する巨大都市東京は、注目の対象であることを考えれば、次期都知事の選出には都知事として恥ずかしくない人物を選出して欲しい。ちなみにそのまんま東は、猪瀬氏辞任を受けてインタビューに答え、自身の立候補について「現時点では計画も予定もつもりもない」と、「現時点で」という修飾を付けることを忘れなかった。この下心丸見えの元立候補者を含め、人物本位で選んで欲しいものである。


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    1 Comments

    こはる

    No title

    人品骨格全て優れている人を、とは思いませんが少なくとも日本人として礼儀と品格と誠実さに欠ける人ではない都知事が望ましいと、他県在住ですが考えます。

    他者を批判する事で生業を建てていた人に、建設的行政は無理だったのではないでしょうか。
    猪瀬氏は五輪で持ち上げられておりますが、五輪を言い出したのは石原前都知事で成功に導いたのは都よりも政府の全面支援があったから。前回の誘致失敗は支援など考えもしない民主党内閣でしたし。

    猪瀬氏自身のお仕事の成果が他にあったのかどうか?
    「政治家としてアマチュアだった」との反省でしたが虚偽の言い訳で切り抜けようとした醜態は、プロ・アマは関係なく、単に誠実さの無い都知事だと思いました。

    • 2013/12/20 (Fri) 16:43
    • REPLY

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