「北方領土の日」 | 北方領土は四島のみにあらず。

一昨日、小野寺防衛相の会見で明らかにされた、支那軍のレーダーロックオン事案。
昨日のスーパーニュースアンカーにおいて、青山繁晴氏が、実は民主党政権下、詳しく言えば日本国による尖閣国有化以前にも同様の事案があったことを明らかにした。
昨日の拙ブログで、惠隆之介氏の情報を引用しながら、「3年前にもあった」と書いたので、嘘を書かなくてよかったと、ホッとした。(青山氏は以前の事案の時期を明確にしておられないが。)
今日2月7日は、北方領土の日である。
私が子どもの頃は、「取り返そう(取り戻そう?)、父祖の築いた北方領土」という政府広報がテレビで頻繁に流れていた。全国で流れていたのかは知らない。育った北海道のみのCMだったのかもしれない。
最近、それと同じようなCMを、内閣府北方対策本部が「北方領土の灯」と名付けて流し始めた。
啓蒙活動としては良いと思うし、安倍政権の領土返還に対する意気込みも感じられるのだが、少々注文をつけたい。

このCMは、北方領土を国後、歯舞、色丹、択捉の四島に限定している。
いわゆる北方四島というやつだ。
しかし、北方領土とはそもそもその四島だけなのか。
少なくとも南樺太や千島列島は、「国際法上は所属未定地」として白色で表示されている。
日本は敗戦によって、南樺太や千島列島の領有権を放棄させられたけれども、係争相手であるソ連(現ロシア)がサンフランシスコ講和条約に調印していないため、決着していないのである。
日本はこれらの領土の領有権を主張すべき立場にあると思うのだ。
Googleマップで、樺太と入力して検索してみてほしい。
http://maps.google.co.jp/maps?q=%E6%A8%BA%E5%A4%AA
樺太の島は表示されるが、 地名はSakhalin(サハリン州 Russia)と表示される。
本来は豊原市であるはずの都市も、ユジノサハリンスクと表示される。
竹島や日本海のことでGoogleに文句を言うなら、こっちにも異議を唱えてほしいのである。
PCで「しゅむしゅとう」と入力してみてほしい。
私のWindows PCでは、「占守島」という変換候補は出てこない。
忌まわしき民主党政権においては、竹島や北方領土のことを、「不法占拠」とは言わず、「法的根拠なく占領されている」と、表現を丸めていた。実は今の内閣府のCMにも、同様の表現が使われている。
私は、これが外務省の振り付けだと思っている。
東郷和彦氏(元外務官僚)と保阪正康氏(作家)の共著「日本の領土問題」のなかで、そのことに関する記述があるのだ。
2009年、麻生・メドベージェフ両首脳が会談で、北方領土問題に対する「新たな、独創的で、型にはまらないアプローチ」をとることが決定されていたのだが、麻生総理(当時)がその直後の国会答弁で、北方領土がロシアによって“不法占拠”されていると述べた。この表現にロシア側が激怒し、進展が阻まれたと書いている。
つまり外務省は、丁寧な根回しをして創り上げた話し合いの環境を、この一言でぶち壊しにされたと考えているということだ。
本来は、不法占拠であろうと法的根拠なき占領でも、我が国固有の領土が円満に返ってくれば、どちらでも良い。領土返還に意欲を示す安倍政権には、是非ともこの悲願を叶えて欲しい。
ちなみに、先の東郷氏は、領土交渉敗北の要因を「四島一括返還という固定観念」とも書いている。「二十五年間の交渉に失敗した結果、もはやその実現の可能性がまったくない」とまで書いている。もしこのことが外務省全体が共有する思想なのであれば、かなり危ない交渉をしそうで、要注意である。
一方、我が国の政府が設立した「領土・主権対策企画調整室」に対し、韓国がまた雑音を発しているようである。何やら「独島に対する帝国主義の侵奪の歴史をいまだに反省できないことを示す極めて遺憾な行為だ」、「わが国政府として到底容認できない」などと遠吠えをしているようである。
まったく、この国には内政干渉という文字がないのだろうか。
こういう雑音の発し方は、たかじんの番組の田嶋陽子を連想させる。
議論の邪魔をするだけが仕事だと思っている。
ともあれ、ようやく日本政府も、領土帰属問題に関する資料収集と広報に着手したようだ。
歩みは遅く見えるが、着実に前進させるのであれば、心から応援したい。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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